アートノミクス
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アートノミクス

経済&アートライター。資産運用とアーティストの作品を取集するのがライフワーク。どちらも長期投資で成長していく過程を眺めるのが好きです。経済とアートの関係について分かりやすい記事作成を心がけています。

これから伸びる!日本のアート市場のポテンシャル

日本のアート市場は年々と確実に広がりを見せており、「日本のアート産業に関する市場調査2018」によると、美術品市場は2460億円、美術関連市場は470億円、美術関連サービス市場は504億円となり、2018年度のアート産業全体で3434億円まで到達しました。 また作品の販売チャネルの内訳として、国内ギャラリーが735億円、百貨店が644億円、アートフェアが253億円、EC市場が180億円となり、各分 […]

アートと資本主義~天井知らずのマーケット~

はじめに  アートが好きであってもアートの価値や価格がどのように決まっているのか、答えられる方は案外、少ないのではないでしょうか。実際、アートには価格を決定する基準や相場のようなものが明確にはなく、ましてや法律で定められている訳でもありません。その時々のトレンドや景気動向、マーケットの流れに左右されることが殆どなのです。 こうした不確定要素を含めた特徴があるのがアートマーケットの面白さであり、また […]

何と3300倍!ヤフオクで330万円で売れた美人画作家の岡靖知

写真のように本物そっくりで驚かされる「写実絵画」という分野が近年注目を集めています。超絶技巧が要求されるため、1枚の完成までに膨大な時間がかかりスーパーリアリズムとも呼ばれています。 日本では千葉にある「ホキ美術館」がリアリスム絵画を専門に収集していますが、そうした写実絵画の世界で注目されている画家の1人が美人画作家の岡靖知です。また作品の評価や人気だけでなく販売方法にも特徴があります。それはギャ […]

「生と死」がテーマのアートとお金の関係

はじめに  私たち人間にとって根源的なテーマである「生と死」。これはアートの分野でも最も多く表現されている対象です。なぜなら、人間の誰もが生と死からは逃れられない普遍的なテーマであると同時に「命」そのものが強い表現であるため、作品の題材として惹かれ主題に置きやすいということもあるでしょう。今回は2名のアーティストを紹介すると同時に、「生と死」を題材にしたアーティストと「アートとお金」の関係について […]

アートと資本主義~「使用価値」と「交換価値」の関係~

<はじめに>    アートと経済の関係は常にセットとなっています。アートに商業主義を持ち込むことの賛否は個人の哲学によって意見が異なりますが、「資本主義」の世界にいる限り、アートと資本主義の関係性を意識しておくことで、作品がどのように価格設定されているのか、その背景を理解することができます。今回は「使用価値」と「交換価値」の関係から、資本主義とは何か、アートの価格、そこに生じるパラドッ […]

30、40代の間で話題になっているアート投資とはどういった投資?

ライフスタイルが様々に変化していく30代〜40代にとって、将来の人生設計を考える上で資産運用をどのように選択していくのかは、とても重要な課題です。そして従来の株式や不動産だけでなく、働き盛りのこの世代に身近であり話題になっているのが「アート投資」です。 この世代は現代アートが分からないものという旧態依然とした考え方ではなく、アートの見方やアートに対する知識を教養としてビジネスシーンでも役立てようと […]

作品の価値をあげるためのSNSの使い方

2019年現在、世界中でスマホが普及して爆発的に発展した分野がSNSでしょう。誰もが気軽に写真を自身のSNSで投稿することが一般的なったことで、無料でメディアを持つことが可能となりました。アートの分野で言えば、一昔前は美術館やギャラリー、各種媒体などの専門分野に関わる人材しかアクセスできなかった情報が、ネットの普及で情報のアーカイブが急速に広がりスマホで一気に拡散しました。情報収集の時間が圧倒的に […]

不況にも強いアート作品とは何か

はじめに  新型コロナウィルスの影響により世界経済は後退期へと突入しました。とはいえ米国経済を見ればわかるように、株価は大きく下落したもののすぐに半値戻しを達成し、実体経済と株価の動きに乖離が出ています。これは株式市場が1年〜1年半後を織り込んで投資家が株を仕込んでいることが大きな要因です。ではアートマーケットはというと、今後しばらく低迷が続くはずです。なぜなら世界をみればまだまだ感染が拡大してお […]

アートで分散投資は可能なのか?

はじめに  投資の世界ではリスクヘッジする為に金融資産を分散して資産運用ポートフォリオを組むことが一般的に行われていますが、アートの分野でも作品を購入する事で分散投資は可能なのか、今回はお話ししていきます。 アートは誰が購入するのか  アート作品の購入は生活必需品から最も遠い分野の買い物です。これが何を意味するかというと、アート作品を主に購入している客層は圧倒的に富裕層が多いということです。もちろ […]

数字で読み解く 世界のアートマーケット

はじめに 世界と日本のアート市場  世界のアートマーケット(現代アート)は、現在約7兆円〜8兆円といわれています。経済に強い方だと、日本の国家予算が100兆円を超えているので小さいと思うかもしれませんが、日本のアート市場は僅か300億円程度に過ぎません。日本は残念ながら欧米や中国と比較しても文化事業への投資が少ない国なのです。また日本の特徴として、アートは鑑賞するモノで購入することを意識していない […]