スタートバーンが目論むブロックチェーンでの来歴・真贋証明とは

2014年に誕生した「スタートバーン株式会社」は、アーティストの施井泰平が立ち上げたスタートアップ企業です。暗号通貨で使用されるブロックチェーン技術を使ったサービスによって、「アートの課題をテクノロジーで解決すること」を企業理念に置いています。

事業内容はアートを大衆化へと導くことでオープンなアートプラットフォームを目指して、2018年秋に「アート・ブロックチェーンネットワーク」と呼ばれるイーサリアムを使ったネットワークを運用しています。
これによってネットワークに繋がるあらゆるサービスを経由しながら、作品の著作権や来歴、真贋証明などを発行することを可能となりました。

注目したいのは真贋証明書があることによるメリットです。

アーティストの作品が本物であることの証明は、アーティストと購入者の双方に安心した売買を可能としています。
また、アーティストの権利が守られた仕組みであることも特徴で、作品が所有者から新たな購入者へと売買されるごとにアーティストにも還元金が入るビジネスモデルを構築しています。

それはブロックチェーンの技術あってこそ可能となった新しいサービスであり、これによって「所有する」ことの意義が大きくなることが期待されます。
近未来のアートシーンは、当たり前のように、アーティスト自身が作品証明書をブロックチェーン上で発行することが一般的になるかもしれません。

広く社会に普及した場合、例えば美術館やギャラリー、オークション会社だけでなく、あらゆる場所に点在する作品が追跡可能な形で可視化され、思わぬ作品が注目される機会も増えていくはずです。
こうした活動を持続可能なものとなるためには、何よりアーティストにスタートバーンが目指していくプロジェクトの価値を認識してもらうことが大切です。
その先には、国境を超えたアート自体への価値の底上げが期待されているのです。

アート業界の情報を誰もが共有できて、マーケットの透明性が高まることによるアート市場への信頼度の高まりは、アートに関わる様々な人々に多様な恩恵を与えてくれるはずです。
それはイノベーションによって新たなビジネスが生まれるのと同じく、例えばデジタル証明書を介した新たなアートマーケットが創出されるかもしれません。

こういったアートとブロックチェーンという新たなテクノロジーの融合によって、不正な取引を排除し、公平でオープンなアートがより身近で深いものへと前進していくことでしょう。
そしてプロックチェーン自体も急速に進化を続けており、この分野において黎明期から活動するスタートバーンがどのように飛躍していくのか、今後も注目が注がれています。

著者:アートノミクス@金融&アートライター

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