【アート思考】芸術とビジネスを結ぶ"オリジナル"を生み出す思考

【アート思考】芸術とビジネスを結ぶ”オリジナル”を生み出す思考

  • 2020年12月9日
  • 2021年6月30日
  • コラム

近年よく耳にする「アート思考」。主に芸術家の為というよりも、ビジネスパーソン向けに、芸術家の思考をビジネスの現場でも応用するといった思考方法になります。

これまでもロジカル思考(ロジカルシンキング)やデザイン思考など、沢山の課題解決法が注目されてきましたが、なぜ今アート思考なのでしょうか。今回はアート思考について紐解いていきます。

アート思考とは

アート思考にはまだ明確な定義が確立しておらず、様々な議論や提唱がなされていますが、一般的にアート思考とは、自己を起点として課題解決を目指す思考方法となります。

例えばアーティストは創作を行う際に、自己の哲学や信念を作品に込めます。そして自分の想像する作品に昇華できるまで、問い続けその結果、一つの作品として発表します。

このように、自分の興味や疑問に感じることを起点として、ビジネスアイディアや課題の設定を行い、そのプロセスにも自己の哲学を巡らせ、その結果として、他者には無い、全く新しいビジネスアイディアや課題解決方法を生み出す事をアート思考と呼ばれています。

つまりは、自分がやりたい、作りたいものを探求する思考方法となります。

ではなぜこのような考え方が今、注目されているのでしょうか。

一つには目まぐるしく移り変わるビジネス界に於いて、それまでの常識や枠組みでは上手くいかない事も多々出てきます。そういった過去に囚われない新しい考え方や独自の考え方が、未来を切り開いてくれると期待されているからです。

また、デジタル化やリテラシーの向上、ニーズの変化など様々な理由により、あらゆる商品やサービスが最適化されたり、コモディティ化され、唯一無二のものが生まれにくくなっています。それをアート思考によって、全く新しい価値を創造してくれると考えられているからです。

ロジカル思考やデザイン思考との違い

しかしこれまでのロジカル思考やデザイン思考では、そういった課題を解決できないのでしょうか。

それは、ロジカル思考やデザイン思考は詰まるところ収束される思考方法となるからです。一方、アート思考は発散型の思考方法となります。

これはロジカル思考での帰納法や演繹法のように、共通性や普遍的事実から結論を出したり、デザイン思考のように他者が起点となり共感やニーズを導き出す方法では、究極的には同じ結論に帰結することになるからです。

しかし、アート思考は自分が起点となって作りたいものを創ったり、問題提起することで、結論として全くオリジナルの表現や価値観を生み出す事になります。

現代アートに於いて、新しい文脈を作る事は命題でもありますが、そのアーティストの圧倒的な探究心から導かれる哲学や信念、熱量がアート思考として注目され、全く異なる、寧ろ正反対の性質を持つビジネスの現場へ波及していることは、これまでアートに興味の無かった層にもアートを知ってもらうという事でも意義があることになるのでないでしょうか。