贋作でも高価に!?美術品投資の世界

美術品投資のリスク


美術品を買値よりも高く売り、そのキャピタルゲインを得る美術品投資。価値が上がるのを待っているのを間は、観賞用として楽しむこともできます。良いこと尽くめのようでもありますが、そんな美術品投資にもリスクは存在しています。そのリスクでも特に大きいのが偽物、いわゆる贋作です。
もしも、本物と間違えて贋作を掴まされてしまったら…。そのように心配をしている人もいるのではないでしょうか。しかし美術品投資では、そうした贋作でも高価で売却できる可能性があります。

贋作なのに高価で売れる!?


有名作家の作品には、贋作が付き物です。単純に金銭のためだったり、愉快犯によるものだったり…贋作が作られるその理由はさまざま。そうした贋作の中には完成度がとても高く、鑑定人すら見間違いかねないクオリティの作品も存在しています。もちろん、いかに完成度が高くても贋作は贋作。
しかしそうした背景を抜きにして、1つの美術作品として見るならば…。
そこに価値を見出し購入をする人も、少なくありません。また必然的にオリジナルよりも後発となる贋作には状態の良い場合が多いので、本物よりも高値で売れる可能性すらあります。全ての贋作が高く売れるわけではありませんが、美術品投資にはそういった奥深さもあります。

贋作を掴まないためには


予想外の高値で売れることもある、美術品の贋作。しかし贋作とわかっていて購入するのはともかく、本物と騙されて購入をするのは出来るだけ避けたい所。そのように、贋作を掴まないようにするためにはどうすればいいのか。

まずは、鑑定書の有無が挙げられます。鑑定書が付いているものはプロの鑑定士が鑑定したものなので、本物である可能性がグッと上がります。しかし、それでも100%というわけではありません。なぜなら悪質な鑑定人もおり、利益を得るために贋作を本物としているケースも存在しているからです。

他の方法としては、本物の美術品を観て自身の感性を磨くことが挙げられます。美術館に行ったり店に足を運ぶなどして、本物がどういうものであるかをある程度はわかるようになりましょう。プロの鑑定人でも騙されることがあるように、いかに勉強をしても贋作を掴まされる可能性は少なからずあります。
しかし先に述べたようにそれほどクオリティの高い贋作ならば高値で売れることもありますし、観賞用としても耐えうるはず。贋作を掴まされてもあまり気を落とさず、前向きに最善の行動を選択しましょう。

本物か贋作かの鑑定方法


押し入れに閉まっていた美術品が、本物か贋作かを鑑定したい…。そのような場合は、鑑定家に依頼をするのが最もポピュラーな方法となります。
今はインターネットからでも依頼をすることが出来ますので、近場に店がないという場合は利用を検討してみるといいでしょう。鑑定における手数料は有料の店もあれば、無料の所もあります。まずは信頼性が最優先ですが、基本的には無料の店から選ぶのが良いでしょう。ただどちらにしろ鑑定書を発行する場合は有料となります。事前に店の料金や評判を調べておきましょう。

贋作リスクはあれど…


有名な作家の有名な作品ほど、贋作リスクが高まる美術品投資。ただ自身の経験や知識を積み重ねていけば、そのような贋作を掴む可能性を減らすことができます。
そしてたとえ贋作でも高価で売却できる可能性もありますので、物によってキャピタルゲインを得られることもあります。本物はもちろん、贋作でもお金になることがある奥深い美術品投資の世界。すでに芸術品に嗜みがある人はもちろん、今は全く知識がないという人でも学んでいくことで利益を出せる可能性は十分にあります。