〇〇倍に値上がりした名和晃平の作品事例紹介

今、最も注目される日本人アーティストといえば名和晃平(1975~)の名前が挙がるはずです。草間彌生、村上隆、奈良美智、その次の世代に位置する作家としてグローバルな活躍が期待されています。

京都にある「SANDWICH」を拠点に活動しており、名和が一貫して主題に置いているものは「ものの表皮への意識」です。そこから名和独自のアートワークを通じて様々なメタファーを作品として発表しているのです。私たちが何気なく「見ること」「触れること」といった視覚と触覚を使ってそこに存在するものを認知していますが、名和の作品は情報化社会の現代における身体性、それはデジタルとアナログの間を絶えず往来する現代人にとってリアリティのある主題として、名和作品は様々な解釈を想起させてくれるのです。

名和晃平の名前が一躍世界中に知られるきっかけとなったのは「PixCell(ピクセル)」シリーズを発表してからです。Pixel(画素)+Cell(細胞・器)という名和が生み出した独自の概念をもとに、クリスタルビーズや発泡ポリウレタン、シリコーンオイル、アルミニウムなどの特徴的な素材とテクノロジーを融合させ、今まで見たことがない光が屈折する無限のイメージ通じたアート作品を創ることに成功し、鑑賞者に独自の知覚体験を提示しています。

近年は日本代表として世界中のアートフェアにも参加すると同時に、ジャンルを超えたボーダレスな活動も目覚ましいものがあります。また現代アート作品としてNYにあるメトロポリタン美術館に作品が収蔵された初めての日本人アーティストでもあります。

では投資という側面から見た名和作品をどのように捉えるかというと、今後も間違いなく価格が上がっていくでしょう。なぜなら名和晃平はまだ40代の中堅作家であり、現在も活躍しているものの、全盛期はこれからという段階にあるからです。

価格も2016年から2019年までの間に軒並み2倍~3倍へと順調に価格も上昇しており、活動初期から考えると10倍以上の価格が上昇しています。価格が下がる可能性は極めて低く、むしろ今後はどこまで価格が青天井に上昇していくのかが期待される世界的な作家とも言えるでしょう。

また名和晃平の活躍が今後の日本の現代アートを左右すると言っても過言ではなく、名実ともに日本を代表するグローバルアーティストといえます。そして何より、私たちと同じ時代の空気を吸って、そこから生まれる作品がコンテンポラリーアートの面白さであるとするならば、今、という時代をどのように捉えているのか、その手がかりのひとつがアート作品であり、アートを所有することで、新しいアイデアや社会のことをより深く認識できるはずです。