山口歴

【現代アート×ストリートカルチャー】山口歴のSBIアートオークション落札相場分析

鮮やかな色彩と勢いのあるシャープなラインが特徴であるブラッシュ・ストローク手法を用いて、現代アートとストリートカルチャーを取り入れたアーティスト山口歴。

NIKEやユニクロなど企業とのコラボも積極的に行うなど、その価値は日増しに高まっています。

今回は国内セカンダリーマーケットとして人気のSBIアートオークションの落札結果から山口歴さんの市場価値を探ってみたいと思います。

2020年2月のSBIアートオークションまでで、過去山口歴さんの作品が出品された回数は12回あります。
※KYNE × 山口歴のコラボ作品でも1度出品されてますが、今回は山口歴さん個人の作品のみとしますので省きます。

この12回の出品作品の平均落札価格は897,479円でした。また落札価格は作品によって幅広く最小落札価格は109,250円、最大落札価格は3,910,000円となっています。

最大落札価格最小落札価格平均落札価格
3,910,000円 109,250円 897,479円

下記グラフは落札価格帯と落札数のグラフになります。

このグラフを見ると10万円~30万円で取引される作品と、100万円以上で落札された作品の2極化が見て取れます。

では100万円以上で落札された作品を見ていきます。全てブラッシュ・ストローク手法を用いた立体物です。そしてサイズを見ると、12回の出品作品の中でサイズの大きい上位の作品が100万円以上で落札されています。

下記グラフはは落札価格と面積(サイズ)の関係を表したグラフになります。

※面積について 12作品の中には平面と立体が混じっています。立体に関しては長い方の2辺を掛けた数値としています。

このグラフから、一般的な美術品と同様にサイズと価格がある程度比例していることが分かります。

次にこの面積と単価(1平方センチメートル当たりの落札価格)との関係を見てみます。

面積(サイズ)が大きい方が単価が低くなっており、面積が小さい方が単価が高くなっています。
こう見るとサイズが大きい作品は割高のようにも感じます。

しかし仮に落札価格が
落札価格 = 単価 × 人気・期待値
とすれば、サイズの大きい作品は人気や期待値の高さから落札価格が上昇しているように感じます。

それは作品が製作されてからオークションへ出品されるまでの期間を見ても同様です。
オークションに出品された12作品の、作品が製作されてからオークションへ出品される期間の平均は2.5年です。中には制作年と同一年度内に出品されたケースもあります。

また下記グラフはEstimate(予想落札価格)とEstimate(予想落札価格) から落札価格の値上がり率の関係を表しています。

これを見ると、全ての作品がEstimate(予想落札価格)を超える価格で落札されています。

このことから、山口歴さんの作品は制作年度から3年間を経たないでセカンダリーマーケットに出品されるケースも多々あり、その短期間でも落札価格は上昇しています。

これは山口歴さんの人気と期待値が高い事に他なりません。
正に今現在、山口歴さんは国内で注目をすべきアーティストに違いありません。