アートの購入から現金化までアート投資の流れを徹底解説

今回はアートにまつわるお金の流れを解説していきます。アート作品の購入は基本的にギャラリーやオークションで購入します。すでにギャラリーやオークションを通じて作品を所有しており、投資という側面でアートを捉えるならば、アートコレクターは適切なタイミングで作品を売りたいと考えるはずです。

アート投資と株式投資の異なるポイントとして、アートは現物所有であることの他に「時間」を考慮しておく必要があります。購入後すぐに売買することのできる株式とは違い、アート作品が価格上昇していく過程にはアーティストの成長が欠かせません。そのため価格が上昇するためには数年以上かかることが多いことも考慮しておきましょう。

またアートの価格には作品の良し悪しの他にも経済的要因に左右されます。世界経済、とりわけ米国や中国には大きなアート市場があるので景気が良い時の方が高値で取引されやすいです。とはいえ、ここがアート投資の特徴のひとつなのですが、2001年にニューヨークで同時多発テロという痛ましい事件が起きた翌日、ニューヨークタイムスにはテロ事件とともにサザビーズオークションでアート作品の売買が最高記録を更新した記事が掲載されました。これはサザビーズやアートコレクターの気骨を感じると同時に、アート作品には有事の際の債権や金のような性質があることもあらためて注目されたのです。

いざアートを売買しようとする際にはアートにしかない手数料の問題を考慮しておきましょう。株式の手数料はインデックス投資の場合は高くても0.2%程度、個別株の売買手数料は高くても1~2%程度なのに対して、アートはオークションで購入した際にも10%以上の手数料を払い、売る場合には15%以上の手数料を支払わなければなりません。
つまりアート投資で利益を出すためには「作品選び」と「時間」という2つの要素が大切なのです。だからこそアート投資の資金はあくまで自由に使えて、損しても生活に支障がない範囲から始めることがオススメなのです。

アートと経済の関係が途切れることがありません。ときに損をすることもあるからこそ、アートを選ぶ際には投資でありながら「好きな作品」を選ぶことが大切ではないでしょうか。たとえ購入した後に価格が下落しても、アート作品を所有して日々の生活と共に過ごすことができれば、アートの価値以上にとても豊かな時間を共有できるはずです。
その喜びを知っているからこそ、アート投資は他にはない魅力があり、生涯にわたってアートコレクションをする人がいる理由ではないでしょうか。

著者:アートノミクス@金融&アートライター

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