オークション結果から見るアート投資の利回り

美術品を現金化する際の方法としてオークションがあります。
国内でも定期的に開催されています。

主要なところですと下記のようなオークションがあります。
毎日アークション
シンワアートオークション
マレットジャパン
SBIアートオークション
i ARTオークション

それではオークションではいくらくらいで取引されているのでしょうか。
値上がりはするのでしょうか。

オークションから見えるアート投資の可能性を探ってみたいと思います。

一例を挙げると、動物や幻獣などをモチーフに、幻想的な作風の彫刻家「土屋仁応」さん。

2016年制作の作品がオークションに出品され、予想落札価格は400,000円
そして実際に落札された価格は1,322,500円

予想落札価格の3.31倍での落札となり、価格差 (≒ 売却益)でみると922,500円(手数料除く)の儲けとなります。
※2019年に開催されたオークションですので、4年間での価格が130万ほどに上昇

また「予想落札価格に対する割合」でみた利回りは57.66%です。
つまり約2年間で投資資金をペイできた計算になります
※あくまで結果から見た利回りであり、また購入価格でなく予想落札価格に対する割合です

もちろん美術品の価格ですので、単純な正比例で価格が上昇している事はないでしょうが、結果から見れば上記のとおりです。

この数字からも美術品を投資対象として十分に考える事は可能であると言えます。
例では4年間でEXITしていますが、10年や20年など長期保有をしなくても十分に利益を狙えます。
また作品によっては1、2年でも数倍に価格が上昇するものも多くあります。

観ても楽しく、運用しても楽しいアート投資。
始めて見ても面白いかもしれません。

<参考>
オークションには「リザーブ価格」というものが設定されています。

【 リザーブ価格とは 】
最低売却価格 です。
出品者とオークション主催者で協議し設定され、公表はされません。
※オークションでリザーブ価格まで到達しないと、商品が落札されても不落札となり、出品者は商品を売りません

今回の内容は予想落札価格を元に計算していますが、リザーブ価格は予想落札価格を越えてはいけないとのルールがあります

つまり出品者は購入価格に近い価格をリザーブ価格として設定している可能性が高いとの予想の元の想定値です。
※予想落札価格 > リザーブ価格 > 購入価格
※特に価格が上昇したものはその傾向が強い