バンクシー作品史上最高額の約13億円で落札!英国議会を皮肉った作品からみるアート投資の選び方

アートオークションで衝撃的なニュースがありました。
謎の覆面アーティストである「バンクシー(banksy)」の作品「Devolved Parliament」が、10/3に大手オークションハウス「サザビーズ」で約990万ポンド(約13億円)で落札されました。
これはバンクシー作品の中で過去最高額での落札となりました。

この時の予想落札価格は150万~200万ポンド。
実に予想落札価格の約5倍の価格での落札です。
※「Devolved Parliament」は2009年制作の作品

バンクシーと言えば、小池都知事が壁に描かれたバンクシーらしき作品をTwitterで呟いたことでも有名な人気現代アーティスト。
過去の落札においても破格の価格で取引されています。

2008年にニューヨークで落札された「Keep It Spotless」の落札価格は180万ドル(約1億9000万円)

2018年にロンドンで落札された「Girl with Balloon」の落札価格は100ポンド(約1億5000万円)
しかもこの作品は落札直後、シュレッダーで切り刻まれるというパフォーマンス付き。
※この時の予想落札価格は30万ポンド(約4400万円)。予想落札価格の約3.3倍での取引

今回のバンクシーの作品は過去最高額での落札となりましたが、それまでの過去最高落札額は前述の「Keep It Spotless」の180万ドル(約1億9000万円)でした。
つまり今回は今までの最高落札額を約5.5倍越える結果となりました。

しかしなぜここまで価格が高騰したのか。

その要因の一つは、現在のイギリスの大きな問題であるブレグジットが背景にあるのは間違いないでしょう。

EU離脱期限の10/31が迫ってる中でのオークション。
英国議会でも合意なき離脱を巡って大揺れ状態です。

作品名である「Devolved Parliament」は「議会」の意味であり、チンパンジーが議会で答弁している様子が描かれています。

現代アートは時代を反映し、世間の潮流を作れる作品は必然的に評価が上がります

バンクシーの価格上昇から、これから伸びる若手作家を探るヒントはあるのかもしれません。