前田晶良、松川栞、見附正康、森謙次、矢部祐輔、吉田泰一郎-完売立体・工芸作家紹介

前田晶良

「絵画」と「小さな動く彫刻」の関係性によって成立する独自のアート作品は、作品と同時に空間も楽しむことが出来る、異端のアプローチをする表現者と言えるのではないでしょうか。それは絵画という2次元と立体作品という3次元によるハーモニーであり、作家のインスピレーションの源流に触れることができます。立体作品のきっかけは自身の子どものためであったものの、いつしか自分のために創るようになったことも興味深いです。

プロフィール

1956年大阪市生まれ。1983年東京藝術大学大学院修了 。
取り扱い画廊: 77ギャラリー、高島屋  
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松川栞

空間模型作家として、奥行き約20センチの木箱の世界を覗くと、そこには様々な風景が広がっています。あるときはパリのパサージョや作家によって創作された抽象的な世界であったり、あたかも作品がタイムマシンであるかのように、私たちは様々な場所へ小さな旅をする自由を手に入れるのです。また時が経ち、同じ作品を覗いた時に、一体、何を思い浮かべるのだろうか?そうした問いが生まれる、哲学的な作品とも言えます。

プロフィール

1991年東京都生まれ。2014年武蔵野美術大学卒業 卒業制作展優秀賞を受賞。
取り扱い画廊: ギャラリー椿
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見附正康

九谷焼の伝統的な赤絵を上絵でグラフィカルに描いているのが特徴ですが、その美しい赤を支える白磁も秀逸であることは、必ず押さえておきたいポイントです。上質な白の上に、細い線を描くのは日本でもトップの技術が求められ、伝統的な赤絵綿密画を踏襲しながら描く線と点の世界は、まるで修行僧のように長期間にわたる精神力と超絶技巧が必須です。連続するパターンのなかに私たちは圧倒的な「無限」を見てしまうのではないでしょうか。ぜひ手に取ってみたい憧れの作品です。

プロフィール

1975年石川県加賀市生まれ。現在も加賀市に在住。石川県立九谷焼技術研修所を卒業後、福島武山に師事し九谷に伝わる赤絵の技術を取得。
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森謙次

根付という江戸時代に生まれた留め具に現代のエッセンスを盛り込んだ作家の作品は、思わずクスっと笑いたくなるユーモラスさに満ちています。それを支える技術として、創造したものを形に変える造形の力、珊瑚やターコイズ、水牛角やべっ甲など、異素材の組み合わせによる質感の違いが、様々な色彩効果へと繋がるのです。実際に作品を身につける面白さ、作品を見る面白さの両方の側面があり、私たちの心を和ませてくれるのです。

プロフィール

1974年高知県生まれ。1994年奈良芸術短期大学洋画科卒業。
取り扱い画廊: ギャラリー花影抄
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矢部祐輔 

荒々しく原始的ともいえる木彫りの造形作品ですが、それを美しいと感じさせてくれるのは、作家の高い技術力と思考によって支えられているのではないでしょうか。作品をずっと眺めていると、潜在自我について考えさせられるのです。それは、作品が仏像のように何かが宿っていると感じる日本的な自然観に基づいたものかもしれません。つまり、とても日本的な要素である縄文のような力強さを含んでいるからこそ、オリジナリティがあり世界中の人々に愛され広まる可能性に満ちているのではないでしょうか。

プロフィール

1972年神奈川県生まれ。2002年東京造形大学部美術科彫刻専攻卒業。2004年東京造形大学部美術科研究生修了。
取り扱い画廊: t-gallery
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吉田泰一郎

「生と死」が一体となった彫金作品を作る作家です。作品に登場する動物などのモチーフを通じて、人間とは何か、命とは何か、そういった命題のようなものについて考えさせられます。その理由は作品が圧倒的に「美しい」からです。美という力によって私たちは惹きつけられ、思考を巡らせることになるのです。作品の素材選びも銅やメッキ、ステンレスなど様々で、光に反射することで様々な表情を見せてくれること魅了される要因でしょう。

プロフィール

1989年東京都生まれ。2011年東京芸術大学工芸科彫金専攻卒業。 2013年東京芸術大学大学院美術研究科工芸専攻彫金金修了。 2014〜17年東京芸術大学美術学部工芸科彫金教育研究助手。
取り扱い画廊: GALLERY小暮
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