こんな美術品は高額になる!?「初めて○○した」アート作品に注目すべき

「初めて○○した」アート作品に注目


美術品投資をする場合、一番知りたいのが「高額になるアート作品とは?」ではないでしょうか。しかし、アートの世界は難しく「なぜこの作品が高額なの!?」と驚くことがよくあるはずです。

そんな中で「初めて○○した」とされるアート作品は、とても高額になる傾向があります。そのため、とても独創的なアート作品に巡り合うことができ、入手できれば将来的に価値が高騰するチャンスかもしれません。そこで気になるのが、なぜ「初めて○○した」とされる作品は高額になるのかです。今回はその理由や実際の例について紹介していきます。

なぜ「初めて○○した」アート作品が高額になる理由は?


美術品の中でも、「初めて○○した」作品が高額になる理由は、美的な価値や希少性が挙げられます。そもそも、美術品の価格は「需要と供給」「美的な価値」「希少性」の3つで成り立っているとされています。アートの世界で初めてのことを成し遂げた作品は、美的な価値があって希少性が高いです。しかも、「初めて○○した」ということで有名になれば需要も高まります。

このように、アートの世界で初めて何かを成し遂げたという作品は、高額になる要素を兼ね備えているのです。実際に、「初めて○○した」というアート作品は高額で取引されている例が多々あります。それでは、アート界で初めて何かを成し遂げたという作品の実例について紹介していきます。

「初めて○○した」アート作品が高額になった実例


<初めて絵画を切り裂いた作品>
イタリアの美術家であるルーチョ・フォンタナ氏は空間主義の運動の創始者であり、世界で初めて絵画を切り裂いた人物です。空間主義から生まれた、切り裂かれたキャンパスの作品である『Concetto spaziale, Attese』は1億円数千万円以上の価格が付けられています。

この作品は、一色に塗られたキャンパスを切り裂いただけの作品です。アート界の歴史的な背景を考慮しなければ、「なぜこれで1億円以上するの?」と疑問になることでしょう。しかし、世界で初めて絵画を切り裂いたということで、作品が高額で取引されているのです。

<バンクシーの「風船を持った少女」も!>
最近の事例で言えば、バンクシー氏のシュレッダー事件も挙げられます。2018年10月にロンドンのオークションハウス「ザザビーズ」でバンクシーの絵画『風船と少女』が104万2000ポンドで落札されました。しかし落札と同時に、会場にアラームが鳴り響いて額縁に仕込まれたシュレッダーが作動し、作品の下半分が裁断されたのです。

バンクシー氏はオークションに否定的であり、このパフォーマンスはオークションに対するバンクシー流の挑発だったと見られています。しかし、ザザビーズは「史上初めてオークション中に生で制作された作品」と述べており、美術界ではこのシュレッダー騒動によって絵画の価値は50%以上上がったとの見方がなされています。

オークション中に作品がシュレッダーに裁断されるなんて前代未聞ですが、アート史上初であり価格が高騰すると見られているのです。ちなみに、切り裂かれた作品は『愛はごみ箱の中に』と新たに名付けられています。

これまでにない個性的な作家の作品は期待大!


美術品は、「初めて○○した」というアート作品は高額で取引される可能性が高いです。その理由は、アート界で初めての試みは美的な価値が高くなり、希少性もあるからです。その結果、需要も高まって高額で取引される傾向があります。実際に、世界で初めて切り裂かれた絵画は1億円以上の価値が付けられており、オークションでシュレッダーにて裁断された作品は価値が高騰すると予測されているのです。

このことから、これから新人の作家の作品で美術品投資をするなら、とても個性的でアート界の概念を覆すような作品を創造できる作家を見つけだすのがおすすめです。超個性的な作家を見つけて、投資してみてはいかがでしょうか。