岩本和保、大久保紗也、鍵岡リグレ・アンヌ、上条晋、木村佳代子、グウ・ナカヤマ-完売作家紹介

岩本和保

油絵で描かれる作品の対象はごくありふれた日常です。その眼差しが真っ直ぐに優しく、温かく、大きな包容力のある視点から描かれているように感じ、微笑ましい気持ちになります。作品のタイトルも秀逸で絵画との相性も良く、詩的な印象に花を添えています。技術的に言うと、夕暮れ時の柔らかな光の描写が素晴らしく、すべての絵がどこか劇的に感じるのもそれが要因でしょう。今後もどのような瞬間を提示してくれるのか、楽しみな作家です。

プロフィール

1995年 生まれ。2014年 静岡県立藤枝西高等学校卒業。2014年以降画家山本宗平に師事。
取り扱い画廊:美岳画廊、スペース十夢、すみれ画廊
作品購入の目安:号=1.4万円



大久保紗也

人間が元来もっているモノを作りたいという欲求、他の色を汚したいという欲求から生まれた「アクション・ペインティング」という表現手法を使って、現代のエッセンスとストリートな感覚を盛り込み、大きく前進させているアーティストではないでしょうか。時折現れる人の姿や人間のような手の作品から、メッセージ性を多く含んだ、独特なノイズのようなリズムや声が発せられています。個人的にはアートの分野はもちろん、ファッションの領域とコラボしても面白い作品が生まれるように思います。

プロフィール

1992年福岡生まれ。2017年京都造形芸術大学大学院芸術専攻ペインティング領域修了。2015年京都造形芸術大学美術工芸学科油画コース卒業。
取り扱い画廊: WAITINGROOM
作品購入の目安:要問合せ

鍵岡リグレ・アンヌ

惑星のようなスケール感を感じる抽象的な作品は、見るものの心の揺らぎと共鳴する心象風景を映す鏡のようです。水面を描く作品は数多くあれど、平面の世界でここまで立体を感じる作品は作家の特筆すべきオリジナリティです。色彩の画家というイメージから新作は白黒の世界へと変貌を遂げています。水面という無限のイメージは年々進化を続けており、日本のアート界を超えて、世界のアートシーンを席巻する偉大なアーティストになれる才能を持っています。

プロフィール

1978年神奈川県生まれ。東京芸術大学絵画科油彩専攻卒業。
取り扱い画廊: MASAHIRO MAKI GALLERY
作品購入の目安:要問合せ

上條晋

デフォルメされたプードルのポップな色彩作品がアイロニカルであり、色彩や文様がテキスタイルのように調和された世界は可愛く毒っ気がありながら、どこか哀愁を漂わせているから面白い。特にクレヨンという素材ならではの暖かさを感じます。「プードル」という自身を投影して描かれた世界がどこに向かうのか、そのアイコンの変化する様を見守りたいと思います。

プロフィール

1975年長野県生まれ。2000年オレゴン大学絵画ドローイング科卒業。
取り扱い画廊: MASAHIRO MAKI GALLERY
作品購入の目安:要問合せ

木村佳代子

平面画とは思えないほど立体的な「花」の作品は、まるで甘美な匂いを発しているように感じます。思わず手で触りたくなるほど美しいその秘密は、下地とのコントラストでしょう。花がさらに妖艶さを持って咲き誇ります。作品の根底には「生と死」を連想させるイメージが内包しており、それが作品の強度へと繋がっています。花を通じて命のことに想いを巡らせ、花も人間も、その年代ならではの美しさがあることを証明してくれているのです。

プロフィール

1971年東京都生まれ。1994年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。1996年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。1999年東京藝術大学大学院美術研究科博士課程満期退学。
取り扱い画廊: ギャラリー玉英、Artglorieux
作品購入の目安:要問合せ

グウ・ナカヤマ

書家という言葉では収まりきらない、墨を使って爆発するアーティストです。従来の書道という世界に留まらない、現代アートのペインターとしての評価が広まっています。モチーフは鳥、花、山、星など多様ですが、それを基に象形文字を作り、自身の文字を創り出しています。新たな文字が生まれることによって、未体験の思考へと繋がるかもしれません。それは常に殻を破り続ける作家ならではの冒険に他なりません。

プロフィール

1975年長崎生まれ。 壱岐在住。アーティスト。
取り扱い画廊: ギャラリーNOW
作品購入の目安:号=要問合せ